ニュースや世間でよく騒がれている「放射線」「被ばく」などと聞くと、人体に影響を及ぼす怖いものだというイメージが強いですよね。
医療で使用されているX線撮影、レントゲン写真も放射線を使って、目に見えない体の中の部分を画像として写し出されています。
全てが体に悪影響というわけではありません。
実際、日頃口にしている食べ物からも放射線被ばくしているのは知っていましたか?
特に妊娠中の患者さんが歯科治療の際にレントゲン撮影するとなると、一番気にするのが「胎児への被ばくと影響」だと思います。
本当に大丈夫なのかと心配になりますよね?
そこで、どの程度の放射線の量で体に影響があるのかご紹介しましょう。
体内被曝・・・飲食物から体の中で被ばくする
水→1日2ℓを1か月飲み続けると、0.4ミリシーベルト
ほうれん草→1日50gを1か月食べ続けると、0.07ミリシーベルト
牛肉→1回200g食べると、0.012ミリシーベルト
お茶→1日1ℓを1年間飲み続けると、0.02ミリシーベルト
歯科口内法(デンタル)撮影小さいレントゲン写真1枚、0.01ミリシーベルト
歯科パノラマ撮影1枚、0.03ミリシーベルト
胸のX線集団検診1回、0.05ミリシーベルト
歯科用CT1回、0.1ミリシーベルト
日本の自然放射線1人あたり年間で、1.5ミリシーベルト
医科用CT1回、6.9ミリシーベルト
ブラジルのガラパリ市の自然放射線1人あたり年間で、10ミリシーベルト
放射線作業従事者の年間線量限度、50ミリシーベルト
ここからは体に影響が出てくる
1000ミリシーベルト(1シーベルト)→眼水晶体の白濁、造血系の機能低下
10シーベルト→白内障、不妊、一時脱毛の症状が出てくる
そして、肺ガン患者の放射線治療で1週間に浴びる量が、60シーベルト
いかがでしょう。
こうしてみると、実際、歯科治療のレントゲン撮影で受ける被ばくの量は、日頃みなさんが食べているもの、外出中に浴びる自然放射線量より少ないことがおわかりでしょうか?
現代の歯科治療で正確な診断検査をするにあたって、レントゲン写真から得られる情報は必要不可欠なものです。ご安心ください。